栄養管理と生命科学シリーズ食品学総論

著者:編著者:千葉大学大学院園芸学研究院教授 江頭祐嘉合  著者:同志社女子大学生活科学部食物栄養科学科准教授 森紀之 / ノートルダム清心女子大学人間生活学部食品栄養学科教授 小林謙一 / 茨城キリスト教大学名誉教授 川上美智子 / 長野県立大学健康発達学部食健康学科准教授 小木曽加奈 / 東洋大学食環境科学部健康栄養学科講師 郡山貴子 / 東洋大学食環境科学部健康栄養学科准教授 細谷孝博 / くらしき作陽大学食文化学部栄養学科講師 大桑(林)浩孝
分野:管理栄養士
ページ数:335
判型:B5判
ISBN:978-4-8446-0907-0
定価:本体 3,200円 + 税
 本書「食品学総論」は、食品学の全体像を把握しながら、各種の食品成分の化学、機能と食に関する文化、さらには規格、機能表示など行政に関することも学ぶことが出来る。それにより、基礎的な知識に加え、応用、実践的な学習の習得も可能となる。本書の作成にあたり基礎から応用まで、深くかつわかりやすく説明するよう心掛けた。本書の第一章は、食文化からはじまり、フードマイレージの低減など食糧と環境問題について述べた。第二章では、野菜など植物性食品や肉など動物性食品、嗜好飲料など各食品の分類と成分について解説した。第三章は、最新の食品成分表(八訂)について述べた。第四章は五大栄養素を中心に各成分の化学、第五章は色・味・香気成分などの嗜好成分の化学について説明した。第六章は、食品成分の褐変、酸化など食品の保存中の変化について説明した。第七章は、食品の機能、第八章は健康・栄養食品の表示制度や規格基準について解説した。このように食品学を総合的に網羅した内容で構成した。さらに本書の特徴として、各章の節ごとに例題問題を、また章末に各章の内容に関する管理栄養士の国家試験の過去問題と解説を掲載した。これらを解くことにより、知識を確認し、固着できるよう工夫されている。そして管理栄養士を目指す学生の教科書として国家試験にも対応できる学力を身につけることができるよう配慮してある。管理栄養士・栄養士を目指す学生にとって最適の書である。
目次正誤表追加情報
第1章 人間と食品(食べ物)
1 食文化と食生活
 1.1 食文化とその歴史的変遷
 1.2 食生活の時代的変化
 1.3 食物連鎖
2 食生活と健康
 2.1 食生活と健康維持・管理
 2.2 食生活と生活習慣病
 2.3 食嗜好の形成
3 食料と環境問題
 3.1 フードマイレージの低減
 3.2 食料生産と食料自給率
 3.3 地産地消
 3.4 食べ残し・食品廃棄の低減
章末問題

第2章 食品の分類と食品の成分
1 分類の種類
 1.1 原料による分類
 1.2 生産様式による分類
 1.3 食習慣による分類
 1.4 栄養素による分類
2 植物性食品の分類と成分
 2.1 穀類
 2.2 いも類
 2.3 まめ類
 2.4 種実類
 2.5 野菜類
 2.6 果実類
 2.7 きのこ類
 2.8 藻類
3 動物性食品の分類と成分
 3.1 肉類  
 3.2 魚介類
 3.3 乳類
 3.4 卵類
4 油脂、調味料及び香辛料類、嗜好飲料類の分類と成分
 4.1 食用油脂
 4.2 甘味料
 4.3 調味料
 4.4 香辛料
 4.5 嗜好飲料
5 微生物利用食品
 5.1 アルコール飲料
 5.2 発酵調味料
章末問題
 
第3章 日本食品標準成分表2020年版(八訂)解説 
1 日本食品標準成分表2020年版(八訂)
 1.1 目的および性格
 1.2 日本食品標準成分表2020年版(八訂)への全面改訂概要
 1.3 収載食品
 1.4 収載成分項目など
 1.5 収載成分の概要
2 日本食品標準成分表2020年版(八訂)アミノ酸成分表編
 2.1 目的および性格
 2.2 収載食品などと概要
3 日本食品標準成分表2020年版(八訂)脂肪酸成分表編
 3.1 目的および性格
 3.2 収載食品等と概要
4 日本食品標準成分表 2020年版(八訂) 炭水化物成分表 編
 4.1 目的および性格
 4.2 収載食品等と概要

第4章 食品の栄養成分の化学
1 水分
 1.1 構造と性質
 1.2 水分活性
 1.3 食品中の水分
2 炭水化物
 2.1 単糖の構造
 2.2 食品として重要な単糖
 2.3 少糖類の構造、性質
 2.4 多糖類
 2.5 食物繊維の化学
3 たんぱく質
 3.1 アミノ酸の構造・性質
 3.2 必須アミノ酸
 3.3 たんぱく質構成アミノ酸以外のアミノ酸とアミノ酸類縁体
 3.4 たんぱく質の構造
 3.5 たんぱく質の分類
 3.6 たんぱく質の性質
 3.7 たんぱく質の分析法
4 脂質
 4.1 脂質の種類と構造                         
 4.2 油脂の性質
 4.3 必須脂肪酸
 4.4 油脂の性質の測定                                                            
5 ビタミン/
 5.1 脂溶性ビタミン
 5.2 水溶性ビタミン
6 無機質
 6.1 食品中に含まれるミネラルの役割
 6.2 多量ミネラル
 6.3 微量ミネラル
章末問題

第5章 食品の嗜好成分と物性
1 色
 1.1 色とは何か?
 1.2 脂溶性色素:カロテノイド系色素
 1.3 脂溶性色素:ポルフィリン系色素
 1.4 水溶性色素:フラボノイド色素
 1.5 その他の色素
2 味
 2.1 味を感じるメカニズム
 2.2 甘味成分
 2.3 酸味成分
 2.4 鹹味(塩味)成分
 2.5 苦味成分
 2.6 うま味成分
 2.7 辛味成分
 2.8 渋味成分
 2.9 えぐ味成分
 2.10 こく味成分
 2.11 味の相互作用
3 香気成分
 3.1 植物性食品のにおい
 3.2 動物性食品の匂い
 3.3 発酵食品の匂い
 3.4 加熱香気成分
 3.5 脂肪分解により生じる匂い
4 食品のテクスチャー
 4.1 食品のおいしさと物理的性質
 4.2 コロイドの科学
 4.3 レオロジー
 4.4 テクスチャー
章末問題

第6章 食品成分の変化と栄養
1 炭水化物の変化
 1.1 でんぷんの糊化
 1.2 でんぷんの老化
 1.3 でんぷんのデキストリン化
 1.4 ショ糖の調理操作による組織・物性の変化
 1.5 多糖類のゲル化
2 たんぱく質の変化
 2.1 たんぱく質の分解
 2.2 たんぱく質の変性
 2.3 たんぱく質の凝集・沈殿・凝固(ゲル化)
3 食品成分間の相互作用
 3.1 たんぱく質と糖質の成分間反応
 3.2 でんぷんと脂質の成分間反応
 3.3 たんぱく質と脂質の成分間反応
 3.4 たんぱく質とポリフェノール類の成分間反応
 3.5 亜硝酸に関わる成分間反応
 3.6 色素成分と金属との成分間反応
4 酸化
 4.1 脂質の酸化
5 褐変
 5.1 非酵素的褐変反応
 5.2 酵素的褐変
6 酵素反応による食品成分の変化
 6.1 酵素による糖質の変化
 6.2 酵素によるたんぱく質の変化
 6.3 酵素による脂質の変化
 6.4 酵素によるビタミンの変化
 6.5 酵素によるその他食品成分の変化
 6.6 食品にとって好ましくない酵素反応の抑制
章末問題

第7章 食品の機能
1 食品の3つの機能
2 食品の一次機能
 2.1 たんぱく質
 2.2 炭水化物(糖質、食物繊維)
 2.3 脂質
 2.4 ビタミン
 2.5 ミネラル(無機質)
3 食品の二次機能と嗜好成分の三次機能
 3.1 水分
 3.2 色素成分の三次機能
 3.3 呈味成分の三次機能
 3.4 香気・におい成分
4 食品の三次機能
 4.1 消化管内で作用する機能
 4.2 消化管吸収後の標的組織での生理機能調整
章末問題
 
第8章 健康・栄養食品の制度
1 健康・栄養食品 
 1.1 いわゆる健康食品の概略
 1.2 特別用途食品                             
 1.3 保健機能食品
2 健康・栄養食品の表示制度
 2.1 食品表示法と食品表示基準
 2.2 栄養成分表示と栄養強調表示
 2.3 特定保健用食品と機能性表示食品の表示
 2.4 虚偽・誇大広告などの禁止
3 食品の規格基準
 3.1 食品一般の製造、加工、調理基準
 3.2 食品一般の保存基準
章末問題
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