【新刊】コンクリート工学

著者:東京工業大学 環境・社会理工学院 土木・環境工学系 教授 岩波光保/富山県立大学 工学部 環境・社会基盤工学科 教授 伊藤始/東北大学 大学院工学研究科 土木工学専攻 准教授 皆川浩/前橋工科大学 工学部 社会環境工学科 准教授 佐川孝広
分野:土木工学
ページ数:329
判型:B5判
ISBN:978-4-8446-0909-4
定価:本体 3,600円 + 税
 わが国では高度経済成長期以降、大量のインフラが整備されてきたことで、安全で安心な暮らし、豊かで便利な暮らし、活力ある社会が実現されている。このインフラの多くはコンクリート構造物で構成されていることから、コンクリートなくしては現在の生活はあり得ないものとなっている。諸外国でも事情は同様である。
 しかし、我々はコンクリートのことをきちんと理解しているであろうか。
 コンクリート工学は、主に物理学と化学の基礎理論をベースとして、有史以来の先達の経験と知見を集約し体系化した学問であり、総合工学、経験工学の色彩が強い。したがって、初学者にとっては、ややとっつきにくい内容が多いことは否定できない。
 本書の編集にあたっては、コンクリート工学が「暗記科目」ではなく、総合工学であることを常に意識し、本書を通読するだけで全体像が見渡せるように配慮した。また、実務での活用に重きを置いた記載内容としていることも本書の特徴である。執筆にあたって特に心がけたのは、目に見えない現象でも記載内容を読めばそのメカニズムを理解できるようにすること、各章を独立させず記載内容の連係を意識すること、他の規準類を読まなくても概要を把握できるように、そのエッセンスを本書に取り込むこと、などである。
 また、記載内容に関心を持ってもらうことを目的として「コラム」を随所に設けたり、ひと通り学習した後でさらに詳しい内容を知りたいと考えた人のために「発展的内容」を取り入れたりすることで、読者の多様なニーズに応えられるようにした。
目次正誤表追加情報
目次

第1章建設材料としてのコンクリート
1.1 建設材料概論
1.2 コンクリートの概要と歴史
1.3 鉄筋コンクリートおよびプレストレストコンクリート
1.4 コンクリートの用途/12

第2章構成材料
2.1 使用材料の構成
2.2 セメント
  2.2.1 概要
  2.2.2 セメントの種類
  2.2.3 セメントの原料と製造
  2.2.4 化学成分と化合物
  2.2.5 物理・化学的性質と試験
  2.2.6 水和反応と硬化体の性質
  2.2.7 セメントの環境性能
2.3 混和材
  2.3.1 概要
  2.3.2 フライアッシュ
  2.3.3 高炉スラグ微粉末
  2.3.4 膨張材
  2.3.5 シリカフューム
  2.3.6 石灰石微粉末
2.4 化学混和剤
  2.4.1 概要
  2.4.2 フレッシュ性状を制御するための化学混和剤
  2.4.3 硬化を制御するための化学混和剤
  2.4.4 硬化後の性質を制御するための化学混和剤
2.5 骨材
  2.5.1 概要
  2.5.2 骨材の種類
  2.5.3 骨材の品質と試験
  2.5.4 有害骨材
  2.5.5 特殊骨材
2.6 水
  2.6.1 概要
  2.6.2 上水道水および上水道水以外の水の品質
  2.6.3 回収水
2.7 鋼材
  2.7.1 概要
  2.7.2 鉄筋
  2.7.3 PC 鋼材
2.8 補強用繊維
  2.8.1 概要
  2.8.2 短繊維
  2.8.3 連続繊維補強材

第3章フレッシュコンクリートの性質
3.1 概説
3.2 ワーカビリティーとレオロジー的性質
  3.2.1 ワーカビリティーと適切な充塡性の考え方
  3.2.2 フレッシュコンクリートのレオロジー的性質
  3.2.3 コンシステンシー
3.3 材料分離とブリーディング
  3.3.1 材料分離とは
  3.3.2 粗骨材とモルタルの分離
  3.3.3 水の分離
3.4 コンクリート中の気泡の種類
  3.4.1 エントレインドエア
  3.4.2 エントラップトエア
3.5 フレッシュコンクリートの性質の評価方法
  3.5.1 スランプ試験
  3.5.2 空気量試験
  3.5.3 高流動コンクリートのスランプフロー試験および各種試験
3.6 フレッシュコンクリートの性質に影響を及ぼす要因
  3.6.1 概要
  3.6.2 単位水量・化学混和剤・空気量
  3.6.3 セメント・混和材
  3.6.4 骨材
  3.6.5 製造・施工

第4章硬化コンクリートの性質
4.1 硬化コンクリートの構造
4.2 圧縮力が作用したときの破壊と圧縮強度
  4.2.1 圧縮強度とは
  4.2.2 応力-ひずみ曲線と破壊
  4.2.3 圧縮強度に影響を与える要因
  4.2.4 設計、製造、品質管理における圧縮強度の扱い
4.3 圧縮力が作用したときの変形挙動
  4.3.1 弾性係数(ヤング係数)
  4.3.2 動弾性係数
  4.3.3 ポアソン比
  4.3.4 クリープ
4.4 引張力または曲げが作用したときの破壊と強度
  4.4.1 引張強度
  4.4.2 曲げ強度
4.5 その他の強度(せん断・付着・支圧・疲労)
  4.5.1 せん断強度
  4.5.2 付着強度
  4.5.3 支圧強度
  4.5.4 疲労強度
4.6 体積変化とひび割れ
  4.6.1 乾燥収縮
  4.6.2 自己収縮
  4.6.3 温度変化
  4.6.4 ひび割れ
4.7 水密性
  4.7.1 水密性とは
  4.7.2 水密性に影響を与える要因

第5章硬化コンクリートの性能の経時変化に対する抵抗性
5.1 概説
5.2 コンクリート中の鋼材腐食
  5.2.1 鋼材腐食による劣化の進展
  5.2.2 鋼材の腐食の基本メカニズム
  5.2.3 塩害
  5.2.4 中性化
  5.2.5対策
5.3 凍害
  5.3.1 劣化性状
  5.3.2 凍害の発生メカニズム
  5.3.3 対策
5.4 セメント水和物の化学的変化に伴う劣化
  5.4.1 劣化性状
  5.4.2 劣化メカニズム
  5.4.3 下水道施設における硫酸劣化とコンクリートの劣化の進行
  5.4.4 対策
5.5 アルカリシリカ反応
  5.5.1 劣化性状
  5.5.2 劣化メカニズムと発生条件
  5.5.3 対策
5.6 熱の作用による劣化
  5.6.1 熱の作用による性能の変化
  5.6.2 性能変化のメカニズム
5.7 電流の影響
5.8 エフロレッセンス
5.9 疲労
  5.9.1 材料の疲労強度
  5.9.2 道路橋床版の疲労
5.10 摩耗・すり減り
  5.10.1 滑り・転がり・衝突による摩耗
  5.10.2 キャビテーションによる摩耗
  5.10.3 対策

第6章コンクリートの配合設計
6.1 概説
6.2 配合設計にかかわる基礎事項
  6.2.1 適切な配合
  6.2.2 施工性・ワーカビリティーの選定
  6.2.3 空気量の選定
  6.2.4 水セメント比の選定
  6.2.5 単位水量の選定
  6.2.6 細骨材率の選定
6.3 配合設計の手順
  6.3.1 概要
  6.3.2 設計条件の選定
  6.3.3 材料試験の実施
  6.3.4 細骨材率と単位水量の選定
  6.3.5 配合計算の実行
  6.3.6 試験練りの実施
  6.3.7 現場配合
  6.3.8 表計算ソフトを使った配合計算

第7章コンクリートの製造と施工
7.1 概説
7.2 コンクリートの製造
  7.2.1 概要
  7.2.2 材料の貯蔵・計量
  7.2.3 練混ぜ
  7.2.4 運搬(場外運搬)
  7.2.5 検査
  7.2.6 レディーミクストコンクリート
7.3 コンクリートの施工
  7.3.1 概要
  7.3.2 型枠・鉄筋の組立
  7.3.3 打込みの準備
  7.3.4 運搬(現場内運搬)
  7.3.5 打込み
  7.3.6 締固め
  7.3.7 表面仕上げ
  7.3.8 養生
  7.3.9 打継ぎ
7.4 寒中コンクリート、暑中コンクリート
  7.4.1 寒中コンクリート
  7.4.2 暑中コンクリート
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