栄養管理と生命科学シリーズ【近日刊行予定】食品衛生学

著者:編著者:和洋女子大学 名誉教授 後藤 政幸/茨城キリスト教大学 生活科学部 教授 熊田 薫/ 和洋女子大学 家政学部 教授 熊谷 優子 著者:奈良県立医科大学 公衆衛生学講座 教授 今村 知明/奈良県立医科大学 公衆衛生学講座 非常勤講師 神奈川 芳行 / 前女子栄養大学 栄養学部 教授 川井 英雄/松本大学大学院健康科学研究科 教授 髙木 勝広/ 前静岡理工科大学 理工学部 教授 常吉 俊宏 /摂南大学 農学部 准教授 平原 嘉親/ 国際HACCP同盟 リードインストラクター 平山 誠   
分野:管理栄養士
ページ数:320
判型:B5判
ISBN:978-4-8446-0910-0
定価:本体 3,200円 + 税
 今日、食の安全を揺るがすような問題が数多く起きている。具体的な被害が生じた事件、それには至らないまでも、ないがしろにするなら将来禍根を残すことが予想される性質の事件などが、現実の社会で生じている。それにともない、食の安全に対する関心も高まっている。食の安全や安心に対する考え方では的を得ているものもあるが、科学的根拠の希薄な内容のものも数多く見受けられる。このような状況の下で、食の安全を守るための科学・技術から制度や法律にいたるまでの内容を一冊の書物として提示しようとする試みが本書である。本書では、食の安全に関連する基本的な知識を、最新の知見と資料を盛込みながら、できるだけ分かりやすくかつ正確に伝えることを目標とした。そのために、食品衛生のさらに細分化された各分野の専門家が執筆にあたり、必要と思われる内容を過不足なく網羅することを目指した。
また、本書は、管理栄養士課程に在学し、管理栄養士の国家試験に合格することを目標にしている方々を読者の中核に想定している。もちろん本書は、管理栄養士国家試験の合格のハウツー本でなくバランスの良い食品衛生の教科書を目指して執筆された。その意味では、現在栄養士・管理栄養士として活躍されている方をはじめとして食に関わる実務や職業に従事している方々にも参考にしていただけるのではないかと考えている。
 しかし、同時に管理栄養士国家試験の学習にも役に立つ内容としたいと考えている。そのために、今回の出版にあたり食品衛生学を学ぶ多くの学生からの要望を念頭に置いて、問題に関してもいくつかの工夫をした。第1は、随所に例題を配置し学習者が本文の理解を確認できるようにした。また、管理栄養士国家試験の過去問を中心にした問題を章末に配置した。さらに、復習のための「直前対策文章問題」を作成し、付録の前ページに掲載した。食品衛生学の試験の直前対策として60分間程度で解答ができる内容に取りまとめてある。食品衛生学を理解すべき最低限の内容をまとめたものであると理解していただきたい。これらの新な試みに対して読者の率直な意見を伺うことができれば幸いである。
 多くの学生がこの教科書によって実力を養い、管理栄養士国家試験に合格し、社会に出て大いに活躍していただければ、本書の編集者・執筆者にとってこの上ない喜びである。
目次正誤表追加情報
目  次

第1章 食品衛生の概念
1 食の安全について
2 食品衛生の定義
3 食品衛生と他の学問との関係

第2章 食品衛生と食品衛生関連法規・食品衛生行政
1 食品衛生の対象と範囲
2 食品の安全性確保に関するリスク分析
3 食品衛生関連法規
 3.1 食品安全基本法
 3.2 食品衛生法
 3.3 食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法
 3.4 食品表示法
 3.5 その他の食品衛生に関する法規
4 食品衛生行政の役割と組織
 4.1 食品衛生行政の役割
 4.2 食品衛生行政と組織
5 食品衛生監視員と食品衛生管理者
 5.1 食品衛生監視員(食品衛生法第30条)
 5.2 食品衛生管理者(食品衛生法第48条)
6 食中毒対策
7 輸入食品の安全確保対策
 7.1 食品の安全確保のための国際的動向
8 食品を取り巻く新たな課題と取り組み                   
章末問題

第3章 微生物学の基礎
1 微生物とは  
2 細菌
 2.1 細菌の形と大きさ(形態)
 2.2 細菌の構造
 2.3 細菌の命名法
 2.4 細菌の増殖に影響する因子   
 2.5 細菌の増殖
3 真菌
 3.1 真菌の形態 
4 ウイルス
5 プリオン
章末問題

第4章 食中毒
1 食中毒の概念
 1.1 食中毒とは
 1.2 食中毒病因物質の分類
2 食中毒統計
 2.1 食中毒患者数・事件数・死者数の年次推移
 2.2 病因物質
 2.3 原因食品
 2.4 原因施設
 2.5 発生季節
3 細菌性食中毒
 3.1 サルモネラ属菌
 3.2 腸炎ビブリオ
 3.3 病原大腸菌(下痢原性大腸菌)
 3.4 カンピロバクター
 3.5 黄色ぶどう球菌
 3.6 セレウス菌
 3.7 ボツリヌス菌
 3.8 ウェルシュ菌
 3.9 エルシニア・エンテロコリチカ
 3.10 ナグビブリオ
 3.11 エロモナス
 3.12 プレシオモナス・シゲロイデス
 3.13 リステリア菌
4 ウイルス性食中毒
 4.1 ノロウイルス
 4.2 A 型・E 型肝炎ウイルス
5 自然毒食中毒
 5.1 動物性自然毒
 5.2 植物性自然毒
6 食物アレルギー
7 マスターテーブル法
章末問題

第5章 食品媒介感染症
1 感染症とは
2 感染症予防法における食品媒介感染症
3 主な消化器系感染症
 3.1 コレラ
 3.2 細菌性赤痢
 3.3 腸チフス、パラチフス
 3.4 感染性胃腸炎
4 食品や水から感染する寄生虫症
 4.1 食品を媒介とする主な寄生虫感染症
 4.2 飲用水を媒介とする主な寄生虫症
 4.3 寄生虫感染の予防法
5 動物由来感染症
 5.1 炭疽
 5.2 ブルセラ症
 5.3 牛海綿状脳症
章末問題

第6章 有害物質による食品汚染
1 マイコトキシン
1.1 アフラトキシン
1.2 ステリグマトシスチン
1.3 オクラトキシン
1.4 パツリン
1.5 フザリウムトキシン
1.6 黄変米マイコトキシン
1.7 麦角菌
2 化学物質
2.1 残留農薬
2.2 抗生物質
2.3 内分泌かく乱化学物質
2.4 ダイオキシン類
2.5 PCB
3 食品成分の変化により生じる有害物質
3.1 ヒスタミン
3.2 発がん物質
3.3 フェオホルバイド(ピロフェオフォルバイド a )
4 有害元素
4.1 水銀
4.2 カドミウム
4.3 ヒ素
4.4 その他の化学物質による食中毒
5 異物
6 放射性物質
7 トランス脂肪酸
章末問題

第7章 食品の変質と防止
1 食品の変質
 1.1 変質の種類
 1.2 変質の機序
 1.3 腐敗の判定法
 1.4 脂質の変敗
 1.5 食品の変質防止
章末問題

第8章 食品添加物
1 食品添加物の概要
2 食品添加物の分類
3 食品添加物の指定制度
 3.1 安全性
 3.2 有用性
 3.3 指定と削除
4 安全性評価
 4.1 安全性評価に必要な資料
 4.2 一日摂取許容量(ADI)     
5 規格・基準
 5.1 食品添加物公定書
 5.2 規格
 5.3 基準
6 食品添加物の一日摂取量調査
7 主な食品添加物の種類と用途
 7.1 食品の保存性を高め腐敗、変敗、その他の化学変化などを防ぐもの
 7.2 食品のおいしさを高めるもの
 7.3 食品の製造・加工に必要なもの
 7.4 食品の栄養価を高めるもの
章末問題

第9章 食品の器具と容器・包装
1 器具と容器・包装の概要
 1.1 素材と衛生
 1.2 ガラス製、陶磁器製、ホウロウ製
 1.3 合成樹脂(プラスチック)
 1.4 金属
 1.5 ゴム
 1.6 紙類
2 食品包装の技術
 2.1 包装の種類
3 素材と環境汚染
 3.1 素材とゴミ問題
 3.2 素材と内分泌かく乱化学物質問題
章末問題

第10章 食品衛生管理 
1 HACCP システムについて
 1.1 HACCP システムとは
 1.2 HACCP システムと従来の製造方法の違い
 1.3 危害分析
 1.4 重要管理点
 1.5 HACCP システムの 7 原則 12 手順
2 日本におけるHACCPの制度化
3 食品工場における一般的衛生管理事項
4 家庭における衛生管理
 4.1 微生物をつけない
 4.2 微生物を増やさない
 4.3 微生物を殺滅する
5 HACCP を取り入れた国際規格
 5.1 ISO
 5.2 ISO22000
 5.3 FSSC22000  
6 農業生産工程管理(GAP)
 6.1 GAP とは
 6.2 GAP と HACCP との違い
 6.3 GLOBAL G.A.P.
章末問題

第11章 遺伝子組換え食品(GMO)
1 遺伝子組換え食品
 1.1 遺伝子組換え技術
 1.2 食品としての安全性評価 1.3 表示制度
章末問題

直前対策文章問題

付 録
1 食品安全基本法(抜粋)
2 食品衛生法(抜粋)
Ⅰ.食品
1.食品一般・食品別
2.農業等(省略)
3.総合衛生管理製造過程(省略)
4.食品の暫定的規制値等
5.遺伝子組換え食品及びアレルギー食品の表示
Ⅱ.乳・乳製品
1.原料乳・飲用乳・乳飲料
Ⅲ.食品添加物(抜粋)
1.使用基準のあるもの
索 引
現在お知らせするものはありません。
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