
フリーフレーム工法に代表される吹付のり枠工の資料として、最近、(社)土木学会編「吹付けコンクリート指針(案)のり面編」や(社)全国特定法面保護協会編「のり枠工の設計・施工指針(改訂版)」が新たに発刊され、従来の仕様規定から性能照査型に移行しました。
このような状況から、「フリーフレーム工法設計・施工の手引き」においても性能照査型に見直しを行うことにしました。
吹付枠工の設計は、これまで許容応力度法が採用されてきましたが、今後は「のり枠工の設計・施工指針(改訂版)」に準じて限界状態設計法に移行することが予想されます。
そこで、本書は、「のり枠工の設計・施工指針(改訂版)」を参照しながら設計できるよう、指針に記載されていない項目、すなわち、のり肩からの崩壊やのり中間からの崩壊に対する抑制工、切土補強土工(鉄筋挿入工との併用)による抑止工などの設計例を盛り込み、さらにフリーフレーム工法としての特性を記載した「フリーフレーム工法―性能照査型による限界状態設計例―」として発行しました。
新たに追加した内容は、要求性能を満たすことのできる改良技術として、
ⅰ) 植生環境を改善し、樹木の生育に有効な台形形状のフレームの紹介と設計例
ⅱ) のり枠に生じるひび割れを抑制を図る短繊維混入モルタルの配合例
などを採り入れました。
フリーフレーム工法は、設計が容易な矩形断面で鉄筋量も多く構造的に優れ、しかも埋め込み金網型枠は強度面およびモルタルの剥離剥落の防止、ひび割れの抑制などにも寄与しており、有効な耐震構造物として斜面安定に貢献しています。
兵庫県南部地震(阪神淡路大震災平成7年)、新潟県中越地震(平成16年)、福岡県西方沖地震(平成17年)、能登半島地震(平成19年)など大地震に対して構造的に安定した縦横の枠が繋がった連続枠の効果が発揮され、災害を最少限にとどめることができました。吹付枠工のパイオニアとしてフリーフレーム工法を技術的にさらに向上していきたいと考えています。(序より抜粋)


